動脈の詰まりを解消する食品ベスト30

2. ザクロ

この果物の濃い赤色は、ベリー類と同じく豊富な抗酸化物質を含んでいることを示しています。ザクロの種には、健康に良いとされるポリフェノール（抗酸化物質）がたっぷりと含まれており、また種自体も価値ある栄養成分や食物繊維の宝庫です。ザクロ1個で1日に必要なビタミンCの40%を摂ることができます。もし血圧やコレステロールの薬を服用している場合、ザクロが薬の効果に悪影響を及ぼす可能性があるので、摂取する時は注意してください。

初期の研究で、ザクロには血液をサラサラにする効果があるとされ、動脈の詰まりや硬化に対して作用すると指摘されています。多種多様な抗酸化物質が血液をきれいにするのをサポートしています。この果物は、他のさまざまな利点の中でも、特に血圧を下げる効果、前立腺癌への予防、そして抗炎症特性（特に消化器系に有効）などが期待されています。繰り返し言いますが、心臓に良い食品は、体全体にも様々な恩恵をもたらすのです。

ザクロは季節限定の果物なので、通常はジュースやサプリメントのカプセルで摂取されることが多いでしょう。幸いなことに、ザクロジュースには他の多くのフルーツジュースよりも豊富な抗酸化物質が含まれています。フルーツジュースは既に健康な繊維が失われていて、加工や低温殺菌の過程で、その栄養的なメリットの多くが失われることがあるので注意が必要です。思っていたほど健康的なものではなく、実際には砂糖水（果糖）にすぎないこともあります。

できるだけ新鮮な果物を選んだり、新鮮なフルーツジュースを飲むよう心がけましょう。安いブランドのジュースでは、期待する健康的な効果が得られないかもしれません。ザクロの果肉を取り除くことは面倒に見えるかもしれませんが、実際には思ったより簡単です。ザクロを切る前に軽く丸めると、種がほぐされて取りやすくなります。そして、カットした果物を水に浸すと果肉が柔らかくなり、種を簡単に取り出せます。

3. アスパラガス

アスパラガスは低カロリーで繊維質が豊富な栄養たっぷりの野菜です。体重を減らしたい人にとっては、健康的な食事に取り入れやすい食材です。さらに、心臓の健康状態も改善する可能性があります。ホモシステインは血中に存在するアミノ酸で、主に肉を食べることで摂取されます。ホモシステインの数値が高いと心臓病のリスクを示すことが多く、血管の損傷や血液の凝固を引き起こす恐れがあり、これらは心臓にダメージを与えるかもしれないのです。

アスパラガスに含まれるビタミンB群、特に葉酸は、ホモシステインをより安全な物質に変えるのを助け、心臓へのダメージを和らげます。アスパラガスには、炎症を抑える効果もあり、動脈の詰まりや閉塞を引き起こす恐れのあるフリーラジカルを排除するのに役立つ抗酸化物質、グルタチオンが含まれています。グルタチオンは、癌細胞との闘いにも貢献し、丈夫な骨を促進します。

アスパラガスは、動脈硬化を予防し、動脈内のカルシウムの蓄積を減らす働きをするビタミンKを豊富に含んでいます。この美味しい野菜を定期的に食べましょう。前菜や副菜としてとか、サラダに混ぜても美味しいです。ただ、加熱し過ぎると健康効果が減少することがあるので注意が必要です。アスパラガスは繊細な野菜なので、優しく扱いましょう。

軽く蒸したり、ソテーして食べるのがおすすめです。少量のオリーブオイルをかけると、健康的でよく合います。アスパラガスには白、緑、紫の3つの品種があります。どれも美味しいのですが、栄養価で言うと紫色のものが特に優れています。野菜の味とは無関係ですが、アスパラガスを食べた後に尿の臭いが変わるの感じる人もいます。これは健康には何も害はありません。

4. アボカド

アボカドの最近の人気は、健康上の利点だけでなく、風味や使い勝手も大きく関係しています。奇妙なことに、アボカドの木は、巨大な種子を拡散させるための唯一の手段だった生物、13,000年前に絶滅した巨大なナマケモノと共に、原産地の南米で数世紀前には絶滅しているはずでした。私たちが今でもアボカドを楽しめるのは、人間がこの果実を愛してきたからです。

この果実には20種類の栄養素が含まれており、アリゲーターフルーツとも呼ばれます。2グラムのタンパク質と15グラムの健康的な脂肪が含まれているのです。炭水化物の大部分は健康的な繊維です。抗酸化栄養素が多く、特に血圧を下げる効果のあるカリウムが豊富に含まれています。バナナはカリウムが多いことで知られていますが、アボカドの方がカリウム含有量が2倍あってより優れています。

アボカドは、血液中の「悪玉」コレステロールを減少させ、「善玉」コレステロールを増加させることで、心臓の働きを助け、動脈の詰まりを予防します。不健康な食品の代わりにおいしく食べられるため、健康食品として特におすすめです。アボカドの健康的な油は、野菜に含まれているビタミンA、D、E、Kなど、体が吸収するために脂肪との組み合わせが必要な栄養素の吸収を助けます。

アボカドは驚くほど美味しい健康食品で、色々なやり方で食事に取り入れることができます。ワカモレはその柔らかさから離乳食としても人気がありますが、健康的なスナックとしてトーストにのせたり、スライスしてサラダにすることができます。また、高脂肪のマヨネーズやその他の不健康なサラダドレッシングの代わりに、アボカドをペースト状にしてドレッシングとしても利用できます。ワカモレの主成分はアボカドです。アボカドは日々の色々な食事に取り入れることができます。

5. ブロッコリー

すべての子供たちは緑の葉もの野菜に高い栄養価があることを学びますが、それが食卓で歓迎される食材になることは少ないです。ほうれん草など他の野菜も健康に良いと知られていますが、味や人気の面でブロッコリーは特に優秀です。ブロッコリーには脂肪がなく、食物繊維が豊富で、様々な栄養素を持っています。特にビタミンCがたっぷり含まれており、カリウム、B6、ビタミンAも豊富で、野菜としてはタンパク質もたくさん含んでいます。

これらの栄養素はすべて抗酸化物質として働き、細胞が損傷を受ける前に不安定な分子を体から取り除き、がんや動脈の詰まりを予防します。ブロッコリーに豊富に含まれているフェイトケミカルは、植物に色や香り、味をもたらすだけでなく、免疫系の健康にも役立ちます。繊維は悪玉コレステロールと結合して体から排出し、血中のコレステロール値を下げる効果があります。

コレステロールを減らすだけではなく、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンは、抗炎症作用があり、慢性的な高血糖によって起きる血管の内側の損傷を防いだり、改善することもできます。さらに、ブロッコリーのビタミンB群は、心臓病と関連している過剰なホモシステインを、害の少ない分子へと変換してその量を調整したり、減少させたりするのに役立ちます。

ブロッコリーはよくソテーしたり蒸したりして食べられてますが、オリーブオイルを使ってオーブンで焼く方法もおすすめです。茹で過ぎたブロッコリーは、多くの栄養素が水に流れ出てしまうので、健康のために最適な調理法とは言えません。生で食べることもできますが、よくされるクルディテディップとの組み合わせは、野菜の健康効果を台無しにしてしまうことがあります。若い野菜をサラダに加えると、面白いアクセントとして楽しめます。

6. オートミール

オートミールがコレステロールを減少させて動脈の詰まりを防ぐ効果は以前から知られていましたが、新しい研究によってさらに他の効果が明らかになりました。オーツ麦に含まれる繊維の一部はベータグルカンと呼ばれ、LDL（悪玉）コレステロール、非HDLコレステロール、そして血液を通じてコレステロールを運ぶapoBの数値を下げます。つまり、オートミールは3つの違うパターンでコレステロール値を改善するという、特に高い効果があることが分かります。

もちろん、繊維は消化にも良く、オーツ麦は他の穀物と比べてより溶けやすい特徴があります。ベータグルカンは可溶性繊維で、実際には腸内での消化の速度を遅くするのです。これによって、体がすぐに糖分を吸収しないので、血糖値を安定させるのを助け、糖尿病患者にも良い影響を及ぼします。また、免疫システムの活性化にも効果があるようですが、現在、臨床的にはまだ証明されていません。

アベナントラミドという、オート麦に特有のとても強力な抗酸化物質が含まれています。アベナントラミドは、血液中の一酸化窒素の生成を促すことで血圧を下げると考えられています。このガス分子は血管を拡張させるのを助け、血流を改善します。さらに、オート麦にはフェルラ酸という非常に強力な抗酸化物質が含まれています。これはビタミンEやビタミンCよりも高い抗酸化作用があるだけではなく、他の抗酸化物質の働きを高めます。

インスタントオーツは加工が進んでいるので、栄養価が低下します。ロールドオーツ、破砕オーツ、またはスチールカットオーツの方がおすすめです。適切なオートミールは、グルテンフリーの全粒穀物であり、たくさんのビタミン、ミネラル、繊維、抗酸化物質の優れた供給源となっています。オーツ麦半カップには炭水化物51グラム、たんぱく質13グラム、脂肪5グラム、繊維8グラムと、バランスの良い栄養が含まれていますが、カロリーは300カロリーしかありません。これは、オーツ麦が食事としてとても栄養価に優れた食品の一つであることを示しています。

7. 脂がのった魚

脂がのった魚とは、サケ、サバ、マグロ、ニシン、イワシなどを指します。これらの魚の油分にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、心臓病のリスクを下げ、認知能力を向上させたり、癌や認知症、関節炎の予防にも役立ちます。魚は、ビタミンDを供給する数少ない食品の一つです。ビタミンDの不足は、通常、日光に当たる時間が不足していることと関連していますが、皮膚がんへの懸念から紫外線を避ける人が多く、日照時間が長い国でさえもビタミンD欠乏症が増えてきています。

魚油は、血液中の特定の脂肪であるトリグリセリドの量を減らすのにとても効果的です。トリグリセリドが多すぎると動脈に溜まり、動脈が詰まる原因となります。また、魚油は血圧を少し下げる効果があり、血の凝固を抑えて心臓病や脳卒中のリスクを減らし、不規則な心拍を改善するのにも役立ちます。さらに、魚油は「善玉」のHDLコレステロールの量を増やす効果もあります。もちろん、低脂肪で良質なたんぱく質の供給源でもあります。

魚は健康的な食事として魅力的に思えますが、食べ過ぎて魚油の量が危険なレベルになる可能性はあります。ただ、そのリスクは低いです。さらに、マグロのように食物連鎖の上位に位置する魚には、水銀などお有害な重金属が多く含まれている可能性があります。魚油に含まれているオメガ3は赤ちゃんの初期の成長や発育に必要ですが、妊娠中の女性は特定の魚の摂取には注意が必要です。

脂肪分の多い魚の油は、体が吸収する時に脂肪に依存する特定の栄養素を運ぶのを助け、魚をさらに健康的な食品としています。心臓に良い食品の多くと同じで、魚を定期的に食べることは、体の他の部分にも健康上色々な良い事があります。吸収を助ける脂肪を含んだ食事とともに、少なくとも週に2回は魚を食べることをおすすめします。魚にアレルギーがある方は、クルミ油も同様の効果が期待できます。

8. ナッツ

ナッツは小さいながらたくさんの栄養を持っています。これらは、一価不飽和脂肪や多価不飽和脂肪（オメガ-6およびオメガ-3を含む）といった良質な脂肪酸の豊富な供給源として知られています。保存がしやすく、繊維やタンパク質、栄養素が豊富で、外出先でも手軽に食べられるので、不健康なスナックの良い代わりになります。これは、地中海食がとても健康的である一因かもしれません。

カロリーが高く、また多くの人が塩漬けのものを好むため、食べ過ぎには注意が必要です。塩は控えめにした方が良いでしょう。もちろん、特定の種類のナッツにアレルギーを持つ人もいます。ナッツが心臓に良いとされる根拠は、まだ完全には確立されていません。しかし、特定のナッツが心臓や血糖値、さらには他の慢性疾患に良い効果をもたらす可能性があるという研究結果も存在します。

アーモンドは悪玉コレステロール値（LDL）を下げるのに加え、体重の減少にも役立ちます。これはとても良い利点です。アーモンドはタンパク質や繊維が豊富で、ビタミンE、カルシウム、銅、マグネシウムも含まれています。また、ピスタチオを食べると、ストレスを感じた時に血圧の上昇を抑えたり、LDLの数値を下げる助けにもなります。クルミには良質な脂肪がたくさん含まれていて、HDL（善玉コレステロール）を増加させると同時に、LDLを減少させる効果があることで知られています。

ピーナッツは実際には豆の一種で、木の実より健康に良くないと言われることがありますが、実のところ木の実と同じ利点がたくさんあるのです。多くの研究によって、心臓の問題や2型糖尿病への良い影響が確認されています。ただし、食べ過ぎると、木の実よりもウエストラインに悪影響があるかもしれないので注意が必要です。もちろん、ピーナッツのスナックのほとんどは塩味なので注意が必要です。他のナッツも同じような健康上の利点があるので、上記のものだけに限らず、さまざまな種類を楽しんでください。

9. オリーブオイル

オリーブオイルはオリーブから抽出される油で、一番純粋なものはエクストラバージンオリーブオイルとして知られています。エクストラバージンでないものは、精製されているか、低価格のオイルで薄められているので、体にはあまり良くない可能性があります。エキストラバージンオリーブオイルは、抗酸化物質がたっぷり含まれており、ビタミンEやK、さらに良質な脂肪酸も豊富です。オリーブオイルには特有の抗炎症作用があり、動脈を強くして正常に働かせることにも役立ちます。

オリーブオイルの魅力は、他の多くのオイルよりもずっと美味しく、様々な方法で料理に使える点にあります。さらに、多価不飽和脂肪やバターなど、私たちの食事の中で有害とされる成分の優れた代わりにもなります。中東の多くの国では、パンやトーストにはバターの代わりにオリーブオイルがよく使用されていること、ご存知でしたか？寒い日にも塗りやすく、バルサミコ酢を少し加えてパンを浸すのにも適しています。

「良い」脂肪であっても、適量を守って摂取することが大切です。食生活におけるオリーブオイルの利点は多くの調査で明らかにされていますが、オリーブオイルが心臓に良い理由を研究者たちは完全に解明はしていません。しかし、オリーブオイルと緑の野菜を組み合わせることで、血管を弛緩させ血圧を下げる「ニトロ脂肪酸」という分子が生成される可能性があるようです。

オリーブオイルのもう一つの魅力は、アスパラガスやニンニク、ブロッコリーなど、心臓に良い他の食材とも簡単に組み合わせられることす。もしあなたが私と感覚が同じなら、地中海食を思い浮かべ、長く楽しめる素晴らしいレシピが豊富なイタリアを連想するでしょう。地中海周辺のどの国にも、素晴らしい味の発見があります。その多くにオリーブオイルが使われていることを忘れないでください。

10. コーヒー

以前は一般的に、コーヒーは心臓の健康に悪いと考えられていましたが、研究者たちはカフェインだけでなく、他の成分にも注目し始めました。コーヒーには、健康に悪影響を及ぼすよりも、実際には多くの有益な化合物が含まれており、心臓の健康を促進する可能性もあることがわかってきました。カフェインは、不整脈を持つ人の症状を悪化させる可能性がありますが、カフェインが直接不整脈を引き起こすという確証はありません。

コーヒーが高血圧の原因になるという古い考えも正しくありません。コーヒーが直接高血圧を起こすわけではないものの、高血圧の人の症状を悪化させる可能性はあります。実際、様々な調査から、コーヒーを飲む人は一般の人よりも心臓関連の問題のリスクが低いことが示されています。しかし、これらの健康上の利点を考慮しても、コーヒーの飲みすぎは問題となる可能性があります。

ここで述べたすべての食品と同じく、コーヒーにもポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは血中の炎症を引き起こす物質を抑制する助けとなり、心臓病はもちろん、さまざまな病気から体を守る抗酸化作用があります。コーヒーは、動脈を内側から覆う内皮細胞の働きをサポートし、血流を良くすることで心臓への負担を減らし、心臓の問題のリスクを下げると考えられています。

また、コーヒーの摂取にはさまざまな健康上の利点が認められており、アルツハイマー病やがんの予防にも役立つという多くの証拠が示されています。ただし、コーヒーに入れる砂糖は健康に悪いということを忘れないようにしましょう。さまざまなコーヒーの種類や淹れ方を試してみて、ミルクや砂糖を入れなくても美味しく飲めるコーヒーを見つけてください。ちょっとした工夫や意識で、砂糖なしのブラックコーヒーも楽しめるかもしれません。

11. ココナッツオイル

ココナッツオイルは最近、評価が上がったり下がったりしています。一時は新しい「スーパーフード」として注目されましたが、後に悪玉（LDL）コレステロールを増やすことが明らかになりました。バターよりも飽和脂肪（悪玉）が多く含まれており、実際には90％近くが飽和脂肪酸です。しかし、善玉（HDL）コレステロールの生成を促し、心臓に問題がある人の体重やウエストラインを減らせることが証明されています。これらのことは、心臓病の予防に役立つのです。

最近の研究によれば、ココナッツオイルに含まれる飽和脂肪は、バターや肉に含まれる「悪い」飽和脂肪とは別のものであることが示されています。ココナッツオイルに含まれる中鎖トリグリセリド（MCT）は、他の脂肪が持つ長鎖脂肪酸とは違う方法で身体に吸収されます。実際、それらの中鎖トリグリセリドはエネルギーやケトンの良い供給源となり、てんかんやアルツハイマー病などの脳疾患の治療に役立つとされています。

MCTから得られるエネルギーはカロリーの消費を促進し、長期的には体重の増加を防ぐのに役立ちます。また、ケトン体は食欲を抑える効果があるので、食事の量が減り、さらに体重を減らす期待ができます。注目すべきことに、主に体重が減少するのは、心臓疾患の高いリスク因子である腹部の脂肪が中心になるようです。HDLの増加とLDLコレステロールの減少を組み合わせることで、動脈がより保護されます。

ココナッツオイルが真の「スーパーフード」であることが確認されて、他にも様々な利点や用途があります。ただ、精製されたオイルは化学的な成分が異なるため、オーガニックやエキストラバージンのオイルを選んでください。強火での料理やベーキング、サラダのドレッシング、ソース、コーヒーのクリーマー、健康的なスナックの材料として、そしてバターや他の油の代わりとしても使用できます。さらに、お肌や髪の美容トリートメントとしても利用できます。

12. オレンジジュース

もしまだ普段の食事に取り入れていないのであれば、オレンジジュースは心臓の健康を高めるために簡単でシンプルに摂れる飲み物です。オレンジジュースは代表的なビタミンCの宝庫であり、カリウムや葉酸、チアミンなどのさまざまな栄養素や抗酸化物質を含んでいます。特に、オレンジジュースにはヘスペリジンという抗酸化物質があり、これは血管の内側の繊細な内皮細胞の状態を改善し、心臓発作や脳卒中を予防するフラボノイド化合物です。

最良の効果を得るためには、砂糖を加えていない新鮮なオレンジジュースを選んでください。もちろん、オレンジジュースにはその他にも多くの健康的な栄養素があります。果肉入りのジュースには特有の健康効果を持つ繊維も含まれているのです。実際、できるだけ本物の柑橘系の果物を食べてください。オレンジジュースは、血圧を下げるのに役立つカリウム、カルシウム、マグネシウムも豊富に含んでいます。

オレンジジュースは他の多くのジュースに比べて糖分が少なく、栄養価も高いため、さまざまな健康効果が期待できます。オレンジには多くの健康効果があり、それらが組み合わさることでより健康な体を作り、心臓への負担も緩和します。いくつかの研究では、オレンジジュースを摂取することで、酸化ストレスや炎症などの健康を害する要因に対して良い影響を与えたと指摘されています。

有益な利点として、免疫システムの強化、より強い骨、脳細胞の状態の向上、そして健康な肌のためのコラーゲン生成の促進などがあります。さらに、ビタミンCは体内での鉄の吸収をサポートし、それが酸素の取り込みを助けるのです。それは、心の健康を支えるための重要な要素となります。つまり、コップ一杯のオレンジジュースで鉄剤を飲めば、鉄がより早く吸収されます。ただし、オレンジジュースは適量を心がけて、朝に一杯を飲むだけで十分です。

13. スピルリナ

おそらくほとんどの人は日常の食事で淡水藍藻をあまり摂取していないと心配しないかもしれませんが、それを変えたいと私たちは思います。多くの人が最適な食生活を送っていないと思うので、このリストは、栄養の摂取を向上させるための天然サプリメントを探す助けとなるでしょう。スピルリナは、実質的に池の浮きカスで、天然の「藻類」です。タンパク質や抗酸化物質、ビタミンB群が豊富に含まれています。乾燥されているので、お店で購入すれば安全に摂取できます。

クロレラもスピルリナのいとこであり、同様の利点があります。しかし、ある病気との類似性が強すぎるため、おすすめできません。とはいえ、健康食品コーナーで特売されている場合、購入を検討しても良いでしょう。スピルリナには多くの健康効果が認められています。心臓においては、血圧の問題を改善し、傷つきやすい血管の内皮細胞を修復する効果があります。さらに、血中のLDLコレステロールやトリグリセリドの数値も低下させることができます。

動脈の詰まりを解消する能力があるため、脳卒中のリスクも軽減します。スピルリナのような食品は栄養価が高く、その重量の70%がタンパク質で構成されているので、代謝に多くのエネルギーが必要とされ、体重を減らすのにも役立ちます。特に体重オーバーの人には、空腹感を和らげる効果も期待できます。細胞から糖分を取り込んでエネルギーレベルを高め、脳細胞のダメージを修復することで、記憶力や全般的な認知機能の改善も期待できるかもしれません。

さらに、スピルリナには体内の有害な重金属を取り除く能力もあります。西洋人は魚に含まれる水銀を気にするかもしれませんが、アジア人は川の水に含まれるヒ素の影響を受けることがあります。さらに、スピルリナは腸内のマイクロバイオームのバランスを整え、カンジダ症などの感染症と戦ったり、血糖値を下げる働きもあります。いつものように、サプリメントを利用する前に必ず医師と相談し、信頼できる業者から高品質のものを購入してください。

14. 全粒穀物

最近、炭水化物は健康的ではない食事の選択として見られがちですが、それは多くの場合、私たちが精製された不健康な物を食べているからです。繊維は心臓の健康にとって重要な食材の一つですが、ほとんどの人は1日に必要な量の半分しか摂っていません。繊維は主に全粒穀物や野菜、果物から得られますが、私たちが野菜や果物を十分に食べていないのは周知の事実です。

ですので、炭水化物を食事から完全に排除しないでください。少なくとも半分は健康に良い事を認識してください。繊維は悪玉コレステロールを体から排出することで心臓をサポートし、血圧の問題も緩和します。精製された穀物から繊維が豊富なものへ切り替えることは簡単です。シリアルは高繊維のものに変え、全粒小麦のパスタ、全粒のパン、玄米を選ぶようにしましょう。

黒パンは人工的に作られたものなので、食物繊維が豊富に含まれているパンを選ぶ時は慎重に、繊維の利点を損なう余分な砂糖や塩などの添加物に注意して、成分をしっかりと確認してください。それは「黒パン」と呼ばれないかもしれませんが、少し探せば、全粒粉の健康的な利点を持つ美味しいパンを見つけることができます。

食物繊維は満腹感を与えてくれますが、消化されずに体内を通過します。実は、食物繊維は途中で特定の食物を取り込む可能性があります。つまり、カロリーが増えることはなく、実際にカロリーを減らすことができます。全粒穀物に含まれる繊維の大部分は不溶性のものです。そのため、もう一つの役立つ栄養素の可溶性食物繊維を摂取するためには、オート麦や豆、豆類を食事に取り入れる必要があります。食物繊維をしっかり摂取する時には、水分も十分摂ってください。

15. 緑茶

緑茶は心臓の健康に良い効果があり、食事にも簡単に取り入れられます。緑茶は爽やかで軽い香りが特徴で、LDL コレステロールやトリグリセリドの数値を下げる効果があります。緑茶にはカテキンやフラボノイドといったポリフェノールが豊富に含まれていて、それが緑茶の健康効果となる抗酸化物質です。緑茶を飲むことで、心血管疾患のリスクを約30%減らすことができます。

カテキンは健康補助食品としても入手できますが、緑茶を飲むことで、さらに多くの健康効果を得られます。緑茶にはエピガロカテキンガレート（EGCG）という強力な抗酸化物質が含まれていて、これは様々な病気の治療の研究対象となっています。EGCGは緑茶が持つ強力な薬効の主な要因である可能性があります。また、緑茶にはコーヒーよりも少量ですが、興奮作用のあるカフェインも含まれています。

カフェインは、緑茶に含まれるアミノ酸であるL-テアニンと一緒に摂取することで、脳の機能の改善に役立ちます。特にアルツハイマー病のような疾患に対して、脳の神経細胞への老化の影響を遅らせる効果も期待されます。いくつかの小規模な研究によれば、緑茶は体の代謝を活発にし、多くのエネルギーを消費させることで、体重を減らす効果があると示されています。緑茶に含まれる多くの抗酸化物質や栄養素は、体内のフリーラジカルを中和し、さまざまな癌のリスクを低減するのに役立ちます。

この強力な抗酸化物質であるカテキンには抗菌の特性もあり、口の中の細菌を抑制して、虫歯や口臭を軽減する効果があります。緑茶はインスリンの感受性を向上させ、血糖値を下げることで、糖尿病患者や糖尿病のリスクが高い人たちのサポートをします。緑茶の多岐にわたる効果は、（ここで紹介した他の食品すべてがそうですが）、緑茶がより長く健康的な生活をサポートできると言えます。

16. フィトステロールが豊富な食べ物

フィトステロールという言葉は、植物ステロールと植物スタノールの両方を含んでいます。どちらも植物に自然に存在する化学物質で、味や臭いがないので、製造業者は容易にそれらを食品に加えて強化できますし、食品の本来の風味に影響を与えません。これらはコレステロールと同じ構造なので、効果を発揮します。つまり、これらの物質は腸で吸収される時にコレステロールと競合するのです。そして、競合では彼らが勝利する傾向があります。コレステロールの代わりにフィトステロールが吸収されるのです。しかし、コレステロールのような害をもたらすことはありません。そして、コレステロールが体内に吸収されることが減り、動脈が詰まるリスクも低下します。

行われた研究によれば、植物ステロールやスタノールを含んだ食品を摂取することで、体内のコレステロールレベルが低下することが確認されています。ただし、その効果を実感するためには、毎日摂取する必要があります。植物ステロールやスタノールが加えられた食品は、全粒のパンやシリアル、米、パスタ、低脂肪の乳製品などが挙げられます。

17. ターメリック

ターメリックは伝統的にインド料理で使われており、カレーに独特の黄色をもたらします。料理の味を引き立て、見た目も美しくします。さらに注目すべきは、多くの治癒効果を持っていることです。主要な有効成分はクルクミンで、この成分は抗酸化物質を豊富に含んでおり、動脈に脂肪が蓄積するのを防ぎます。ターメリックと、それが動脈の健康に与える影響については、いくつかの研究が進められています。ある研究ではマウスを対象に調査が行われました。クルクミンを豊富に含む餌を食べたマウスの動脈内の脂肪沈着は、16週間後に26%も減少しました。これは、クルクミンにアテローム性動脈硬化症の発症を予防する可能性があることを示しています。

ターメリックには抗炎症作用があり、動脈の詰まりによるダメージを軽減する助けとなります。カレーが好きではない人でも、ターメリックは食事に簡単に取り入れることができます。例えば、ゴールデンラテを試してみると良いでしょう。これは健康的なターメリックを使用したドリンクです。

18. 柿

柿は、大きなトマトに似た果物です。果肉は甘く、口当たりがとても良いです。そのまま食べることはもちろん、サラダや焼きパイ、ケーキにも使えます。主な生産地は中国、韓国、日本ですが、南ヨーロッパやイギリス、アメリカでも栽培されています。

柿はLDL（悪玉コレステロールとも言われる低密度リポタンパク質）のレベルを下げる効果があります。LDLのレベルが高いまま放置すると、動脈が詰まり、心臓発作を引き起こすリスクが高くなります。また、柿は中性脂肪を減らす効果もあります。トリグリセリドは体内に存在する脂質の一つで、余分なカロリーがトリグリセリドに変わる時に体内で生成されます。体内に蓄えられる脂肪が少ないほど、動脈が詰まるリスクは低くなります。柿には、抗酸化物質やポリフェノールが豊富に含まれているほか、動脈をきれいにし、血圧を調節する繊維も含まれています。

19. シナモン

シナモンは、動脈の詰まりや心臓病の予防において、手頃で効果的な方法として注目されています。シナモンの効果についての研究で、心臓に良い影響を与える可能性が示されています。シナモンは、抗酸化物質を豊富に含んでいます。酸化ストレスを軽減します。酸化の過程で、フリーラジカルが血球に影響を及ぼし、冠状動脈などの血管を傷つける恐れがあります。これらのフリーラジカルは、体に大きなダメージを与える可能性があり、さらには特定の癌を引き起こすリスクも考えられます。

研究で、ラットにはシナモンを含む餌が与えられました。彼らの血液を調べた結果、高いレベルの抗酸化物質が含まれていることがわかりました。シナモンの主な成分はシンナムアルデヒドと呼ばれています。血栓の形成を防ぐ効果や、血小板の凝集を減少させる能力について研究されています。血小板が凝集すると、動脈内に血栓ができることがあります。シナモンには、カルシウム、マンガン、繊維がたくさん含まれており、これらはコレステロールの分解によってできる胆汁の生成を助けます。

20. クランベリー

クランベリーはしばしば過小評価されることが多いですが、非常に強力な効果を持つものが小さな姿で提供されることの証拠です。この小さな果実は、健康全般に良い素晴らしい成分が豊富に含まれています。研究によると、クランベリーはポリフェノールを含む植物栄養素が豊富です。ポリフェノールは血管に良い効果をもたらし、血管の状態を改善することができます。

10人の男性を対象とした研究で、血液の循環や動脈硬化、血圧が徐々に改善していることが確認されました。参加者たちは、さまざまな比率で水で希釈した加糖クランベリージュースを約2カップ飲む必要がありました。スーパーで買える他のフルーツジュースとクランベリージュースを混ぜたものですら、効果が見られました。このジュースには、約25%～27%のクランベリージュースが含まれています。他の研究では、クランベリーソースも同様に有益であることが示されています。研究結果から、クランベリーを食事に取り入れるのは良い選択と言えます。ただし、動脈の詰まりを解消するためには、他の治療方法と組み合わせることが必要です。

21. チーズ

チーズは動脈詰まりの主な原因だと思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。実は、チーズには血圧を下げる可能性があります。これは嬉しい知らせです。高血圧は、動脈内のプラークが蓄積する速度を上げる要因となります。さらに、動脈の硬化も促進します。高血圧は、動脈が詰まっているかもしれない警告サインです。心臓発作のリスクが高まることも考えられます。

ブリガム・アンド・ウィメンズ病院とハーバード大学医学部の研究者たちが最近行った研究で、チーズに関する驚くべき発見がありました。低脂肪の乳製品を1日3回摂取する人は、摂取しない人に比べて血圧が低かったのです。ただし、ここで重要なのは「低脂肪」という点です。乳製品を購入する時には、ラベルをよく読み、低脂肪であることを確認することが大切です。そうしないと、動脈の詰まりを改善するどころか、問題をさらに悪化させてしまうことになります。

22. スイカ

暑い夏の日に、甘くて爽やかなスイカのスライスは格別です。フルーツサラダのベースにもぴったりです。もしくは、そのまま楽しむのも良いですね。それだけではなく、スイカはダイエットにも適した食品です。ダイエットを考えている人に特におすすめします。そしてスイカには心臓に良い効果があるL-シトルリンというアミノ酸が含まれています。

フロリダ州立大学の研究では、4,000mgのL-シトルリンを投与した人たちについて調査しました。わずか6週間後、彼らの血圧は低下していました。スイカに含まれるアミノ酸は、体内で一酸化窒素の生成を助けると考えられています。この物質は血管を拡張させ、血液を心臓に流れやすくします。さらに、動脈内でプラークが増殖する速度を緩和し、血栓の形成を防ぎます。既に心臓病を持っている人は、ニトログリセリンを処方されますが、それは一酸化窒素に変換することで、効果を発揮するのです。

23. ほうれん草

ほうれん草を食事に加えることには多くの利点があります。豊富なビタミンやミネラルが含まれており、緑黄色野菜はどれも体に良いのですが、ほうれん草もその一つです。ほうれん草には特にカリウムと葉酸が多く含まれており、これらの成分は血圧を下げる効果がありますし、動脈への負担も軽減するとされています。

ほうれん草を食べる時に重要なことの一つは、調理によって含まれるビタミンやミネラルが大量に失われてしまうことです。そのため、軽く蒸すか生のまま食べるのがおすすめです。ただ、この方法は必ずしも全ての人に合うわけではありません。チョコレート風味のプロテインパウダーを足した生のほうれん草をスムージーにして、毎日の必要量を摂取するのが理想的です。サラダに混ぜたり、オムレツの具として使うこともできます。ほうれん草などの緑黄色野菜を毎日1回摂取するだけで、心臓病の発症リスクを最大で11%減少させることができるそうです。

24. レンズ豆

レンズ豆には、体の健康を維持するために必要なタンパク質と繊維がたっぷり含まれています。レンズ豆はマメ科の野菜で、豆やエンドウ豆と同じ仲間です。レンズ豆はさやの中で育ちます。レンズ豆には緑、赤、茶色、黒の種類があり、葉酸やマンガンが豊富に含まれています。なので、レンズ豆は心臓病や肥満、糖尿病などの病気のリスクを減らすのに役立ちます。

レンズ豆の繊維は、体内のLDLコレステロールレベルを下げます。この「悪玉コレステロール」は、動脈を詰まらせる危険があります。レンズ豆に含まれるカリウム、マグネシウム、カルシウムは、血圧を下げる効果があると言われてます。コレステロール値が非常に高く、食生活の改善を考える時、レンズ豆を肉の代わりにできます。レンズ豆は安価で、料理するのも簡単です。風味や繊維を加えるために、シチューやスープに入れるのも良いです。レンズ豆を加えることで、動脈が詰まるリスクを軽くする助けになります。

25. 豆

豆にはさまざまな種類があります。特に、北方豆、空豆、インゲン豆、白インゲン豆、ピント豆、黒豆、ひよこ豆などが手に入りやすいです。名前に「ひよこ」がついていても、ひよこ豆は実際には豆の一種です。また、昔ながらのトマトソース煮のベイクドビーンズも忘れてはなりません。どの豆にも、たんぱく質や水溶性食物繊維が豊富に含まれており、とても健康的です。

豆に含まれるタンパク質は、動脈の詰まりの予防に欠かせません。タンパク質には、体に必要な全てのアミノ酸が含まれていて、それらは私たちの体の細胞の構成要素です。そして、動脈内にプラークが溜まるのを抑える効果も期待できます。可溶性繊維は体の中の胆汁酸塩と結合し、それが体に再吸収されるのを防ぎます。また、血糖値の急激な上昇を抑える効果もあります。血糖値が上がると、体内のコレステロールの量が増えてしまいます。なぜなら血糖値の急激な上昇は、肝臓でのコレステロールの生成を増やしてしまうからです。

26.スパイスとハーブ

動脈の詰まりを改善するための簡単な方法は、スパイスやハーブを食事に取り入れることです。これは健康に良いだけでなく、料理に特別な風味を加え、さらにおいしくします。スパイスやハーブは植物から採られます。それらの植物は、害虫などから身を守る能力を持っています。ハーブやスパイスとして加工されても、その守る力は失われません。それが現在も、私たちの体の細胞を守ってくれるのです。

料理に役立つ、家に常備しておきたいスパイスはたくさんありますが、ここではその中から一部を紹介します。ニンニクは、コレステロールの数値を改善し、血圧を下げる効果があります。その効果は、心臓病のリスクを減らす助けとなります。ターメリックの主な成分はクルクミンです。このスパイスはコレステロールやトリグリセリドの数値や、血糖値を下げます。ショウガは抗炎症作用があり、血液の流れを良くして血栓が出来るのを防ぎます。シナモンは血行を良くし、血糖値を整えます。その他に、ナツメグやオールスパイス、イタリアンシーズニングなどもよく使われるお役立ちスパイスです。

27. チアシード

チアシードは植物ベースの食品の中で一番多くのオメガ3オイルを含んでいます。オメガ3脂肪酸の供給源と言えばサーモンが有名ですが、それよりも多く含まれているのです。また、カルシウムもたっぷりです。実は、牛乳よりも多くのカルシウムが含まれています。さらに、ブロッコリーよりもマグネシウムが豊富で、それは人間にとって健康や幸福の面でとても重要です。

チアシードは、水溶性の食物繊維が豊富です。この水溶性食物繊維は、コレステロールとの闘いに重要な役割を果たします。肝臓は食物を消化するために胆汁酸を作り出しますが、その生成にはコレステロールが必要なのです。可溶性繊維を摂ると、胆汁酸の生成が促進されます。つまり、チアシードのような食品を食べると胆汁酸の生成が活発になり、結果としてコレステロール値が下がります。チアシードの良いところは、無味なので味に影響を与えず、どんな料理にも使えることです。

28. トマト

トマトがなぜ赤いのか疑問に思ったことがある方へ、お答えしましょう。トマトに含まれるリコピンという抗酸化物質が赤色の原因です。緑色や淡い赤色のトマトにもリコピンは含まれています。リコピンを多く含む食事は、体内の悪玉コレステロールの酸化を抑える効果があります。悪玉コレステロールは動脈を詰まらせ、動脈硬化の原因となります。特にLDLコレステロールには注意が必要です。そして、リコピンを摂ると動脈内にプラークが溜まるのを抑制します。

果物や野菜に含まれる体に良い成分は、調理すると栄養価が減ると言われます。しかし、トマトの場合は違います。調理されたトマトの方がリコピンの量が増えるのです。リコピンという強力な抗酸化物質の他にも、トマトにはビタミンA、ビタミンC、葉酸、ベータカロテンが豊富に含まれています。トマトには抗炎症作用があり、心臓病のリスクを減らすことができます。動脈内の炎症が増えると、動脈が詰まりやすくなることがあります。

29. リンゴ

「1日1個のリンゴは医者いらず」とよく言われますが、それは単なる言い伝えではないようです。オハイオ州立大学の研究によれば、毎日リンゴを1個食べることで、動脈硬化のリスクが最大で40%も軽減されることが明らかになりました。リンゴには動脈の詰まりを解消するのに効果的な「ペクチン」という成分が含まれています。ペクチンは果実にハリを与え、リンゴのシャキシャキとした食感を楽しませてくれます。ペクチンは複雑な成分で、多糖類や「D-ガラクツロン酸」という糖の残基から構成されています。

ペクチンは体内のコレステロール値を下げる効果があるようです。また、リンゴには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、この繊維を消化する時は胆汁酸を必要とします。胆汁酸を生成するために、肝臓はコレステロールを使うのです。不溶性繊維の消化にコレステロールが多く使われると、動脈の詰まりリスクが低下します。リンゴなどの不溶性繊維を摂ると、体内のLDLコレステロールのレベルが下がることになります。

30. 亜麻仁

American Journal of PhysiologyとCirculation Researchに掲載された研究では、ウサギに与える亜麻仁の影響を調査しました。この研究で、ウサギの食事に亜麻仁を加えると、アテローム性動脈硬化の進行が遅くなることが確認されました。動脈硬化はつまり動脈内にプラークが蓄積することで、動脈の閉塞や狭窄が起きる原因となり、心臓発作に至る可能性があります。しかし、亜麻仁が既に蓄積されている動脈のプラークを減少させているかどうかは、まだはっきりしていません。

亜麻仁はオメガ3脂肪酸の良い供給源となります。これは体の代謝プロセスに欠かせない成分で、体内では生成されないので、食事から取り入れる必要があります。亜麻仁には可溶性繊維が豊富に含まれていて、それが体内の老廃物の排出を助ける胆汁酸の生成を促進します。亜麻仁を食事に取り入れる方法は色々あります。細かく砕いたものが売られているので、それをシリアルやオートミールに加えて食べることができます。