このリストにヘルペスが含まれることに意外に思うかもしれませんが、それは認知症の診断の手がかりになるからです。『Frontiers In Aging Neuroscience』誌には、単純ヘルペス1型と認知症との関連についての記事が掲載されています。50歳以上のヘルペス患者8,000人を、他の25,000人と比較した際、認知症に関して驚くべき結果が明らかになりました。『Frontiers In Aging Neuroscience』誌によれば、ヘルペス患者は将来認知症を発症するリスクが2.5倍高いとの結果が示され、それは非常に多くの人々にあてはまる事を意味します。さらに、ヘルペス患者の中には認知症の発症リスクを高める特定の遺伝子を持って人もいることがわかりました。
『Annals of Neurology』誌は2016年に、嗅覚と認知症やアルツハイマー病との関連についての研究を発表しました。研究の参加者には、決められた物の匂いを区別することが問われ、イチゴやシナモン、メンソールの匂いを使って、参加者がこれらの匂いの違いを区別できるかを検証しました。参加者の中には、匂いの違いを区別できない人もいました。そのような人々は、認知症のリスクが高いとされます。研究チームは、嗅覚の低下が認知症やアルツハイマー病の早い段階での認識の手がかりである可能性があると指摘しています。もし嗅覚に問題があると感じたら、医師に相談することをおすすめします。
Journal of Gerontology: Psychological Sciencesは、10年間にわたる12,000人のデータから、孤独感が脳に及ぼす影響を調査しました。その結果、孤独感を強く感じる人は、認知症のリスクが40%も高まることがわかりました。研究者たちは、強い孤独感を持つ人が、その孤独を埋めるために有害な行動に走りやすく、それが脳の健康を損なってしまうことがあることを明らかにしました。孤独を感じる時は、新しい趣味を見つけて始めてみたり、友人と過ごす時間を増やしたり、身近なに気持ちを話すことが助けとなります。孤独と向き合うのは容易ではないかもしれませんが、気持ちを前向きに保つ方法は存在します。